グローバル・コモンズとは

グローバル化する国際社会で生き抜くために
 いまわが国では、急速な勢いで少子高齢化が進んでいます。また20年にわたる景気低迷に象徴されるように高度経済成長時代から成熟社会に移行しつつあります。21世紀では、日本国内中心で生きてこられた時代は終わったのです。手をこまねいていれば、わが国は縮んでいき、後退してしまいます。
 一方、世界は大きな変化のうねりの中にいます。地球環境悪化の問題、資源・エネルギーの問題、医療の問題、産業力強化の問題、瞬時に情報が世界に伝わるインターネット社会の問題、格差社会の問題など、どれをとっても地球規模の課題になっています。
 学生の皆さんには、世界に目を向けグローバルな視点に立って、これらの地球規模課題の解決や人類のグローバルな活動を牽引できる人材になってほしいのです。

グローバル人材としての能力・素養
 それではグローバル人材になるためには、どのような能力や素養を身に付ければいいのでしょうか。まずグローバル人材の基礎的能力としてコミュニケーション能力、とくに国際共通語としての実践的英語運用が重要です。従来の読解力だけでなく、リスニング・スピーキング・リーディング・ライティング力です。
 単に英語をよく話せるというだけでは不十分です。自分が目指す領域・分野で必要とされる高い基礎力及び専門力の上に立って、さらに自分の考えを論理的に整理して明確に表現し伝達する能力、英語での他者の意見の理解力や英語による自己表現力が必要です。また、組織や社会の多様性を活かす柔軟性を積極的に活用し、文化・個性・専門など様々な背景を持った個々の力を最大限に結集し、成熟社会の閉塞感を克服するための知の創造と未来への改革に貢献できる素養が必要とされます。

TSUKUBA Study Abroad プログラム
 このような能力・素養を学修するプログラムがTSUKUBA Study Abroad プログラムです。 海外留学をカリキュラムに組み込んだ「グローバル科目群」から成るTSUKUBA Study Abroad プログラムを実施することによって、『世界を学びの場とするキャンパス』環境を構築します。
 本学は世界の大学との間で323の大学間国際交流協定を結んでおり、これらの協定校との間でさまざまな協働プログラムを実施しています。平成27年度は、協定校に1000人を越える学生を派遣しました。しかしながら、なお、言葉とか安全とか現地での生活が不安、就職活動に不利、経済的負担が大きい、単位の読み替えが困難などの留学に対する障害があることも事実です。これらの「留学が不安」を「行ってよかった」にするための教育プログラムがTSUKUBA Study Abroadプログラムでもあります。それと同時に、国際通用性のある教学システムへの改革や入試システムの改革に取り組んでいきます。

グローバル・コモンズ機構
 「グローバル・コモンズ機構」は、国際交流に関するワンストップサービスを提供し、TSUKUBA Study Abroad プログラムを支援する場として設置されました。
 本機構は、「キャンパス・グローバル化部門」、「国際交流支援部門」、「グローバル・スタッフ育成室」及び「エリア・コモンズ」で構成されています。「キャンパス・グローバル化部門」では、学内の国際性の日常化を推進するため、学生の交流の場としての「スチューデント・コモンズ」と海外主要パートナー大学の学内相互オフィスとして「オーバーシーズ・コモンズ」を運営します。「国際交流支援部門」では、国際交流の豊かな経験をもつ教員が留学生の受入れや派遣に関するアドバイスやサポートを提供します。「グローバル・スタッフ育成室」では、事務職員の国際化対応能力を強化するための各種研修業務を行っています。
 また、「エリア・コモンズ」では、各教育組織の窓口となるエリア支援室において、国際交流に関する支援やサポートを教育組織の現場で学生、教職員に提供します。

海外拠点、国内外大学・産業界・官界との連携
 本学は、チュニジア、ウズベキスタン、カザフスタン、ベトナム、インドネシア、マレーシア、台湾、中国(北京・上海)、ドイツ、フランス、米国及びブラジルの12カ国・地域に、13の海外拠点を設置しています。海外からの留学生の受入れや海外への学生の派遣を増大させ、「国際性の日常化」、「世界を学びの場に」を実現するためには、海外拠点や交流協定校、さらに国内外の大学・産業界・官界との連携が重要です。これらの連携を活用して、さまざまな学生支援策を推進していく予定です。